シャッタースピードの設定方法と目安を知ることで、カメラでしか表現できない世界を切り撮ることができます。
カメラの醍醐味ですね!
- 星の撮影や車のライトの光跡
- 暗い場所でも明るく撮影
- 水のシルクのような流れ
- 鳥の羽ばたく一瞬
- 走り回る子供やペットの一瞬
シャッタースピードをコントロールできるようになると表現の幅がぐんと広がります。
そこでこの記事ではカメラ初心者向けにこんな悩みを解決したいと思います。
- 手振れしてしまい上手く撮れない
- シャッタースピード優先モード(Sモード)の使い方は?
- シャッタースピードの設定方法が分からない
- シャッタースピードの目安はどれくらい?
- カメラ初心者でもすぐに実践できる方法がしりたい!
こんにちは!カメラが好きで記事を書いているYogon(よーごん)です!
撮影モードは4種類ある
今回は「シャッタースピード優先モード(Sモード)」に焦点を当てたいと思います。
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シャッタースピード優先モードとは?
※カメラの機種によってモードの表示が違います(写真はSONY)
・SONY・Nikon・OLIMPUS・FUJIFILMは「S」
・Canon・Pentaxは「Tv」
シャッタースピード優先モードとは、シャッタースピードのみ自分でコントロールし、それ以外をカメラに任せる半分マニュアル撮影です。
(※マニュアル撮影:自分で全ての設定をコントロールする撮影モード)
一眼カメラの撮影では
- F値(絞り値)
- シャッタースピード
- ISO感度
これら3つを調整し適正露出(適正な明るさ)を決めます。
つまり、「F値」と「ISO感度」はカメラにお任せでシャッタースピードのみに集中できる撮影モードです。
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シャッタースピードと明るさの関係
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間です。
カメラのシャッターの奥にはイメージセンサーという、いわばカメラの心臓部分があります。
イメージセンサーはレンズから入ってきた光の明暗を情報に変換します。
フィルムのようなもので、映像をデータとして保存できるようにするための変換器のようなものです。
シャッターを開くことでイメージセンサーに光が当たり、閉じると光を遮ります。
シャッターを長く開けておくことによって、多くの光がイメージセンサーに取り込まれ明るく写ります。
一方で、シャッターを開ける時間が短いと、少ない光を取り込み暗く写ります。
つまり、シャッターを開ける時間(シャッタースピード)により、イメージセンサーに当たる光の量を調整しています。
このシャッタースピードにより写真の仕上がりが大きく影響します。
シャッタースピードはこの2つをおさえておけばOKです。
レンズに入る光量 | 撮れるもの | |
シャッタースピードが速い | 少ない(暗い) | 動きの速い被写体の一瞬 |
シャッタースピードが遅い | 多い(明るい) | 被写体の残像を撮影(光跡など) |
それではそれぞれ見ていきましょう!
シャッタースピードを速くすると暗くなる
シャッタースピードが速いメリット
- 動きの速い被写体の一瞬をブレることなく切り撮れる
シャッタースピードが速いデメリット
- レンズから入る光量が少なくなり暗くなる
シャッタースピードが速い場合の向いている撮影環境
- 自然光などが多い明るい環境下
シャッタースピードが速いとレンズに入る光量が少なくなり、暗くなるので明るい場所での撮影に向いています。
ISO感度を上げることで明るさを調整することもできますが、ISO感度を上げすぎるとノイズが目立ち画質が荒くなります。
シャッタースピードを速くする場合は、なるべくISO感度を上げなくてもいい、明るい場所で撮影するのがコツです。
代表的なものとして走り回る子供やペットの一瞬を切り撮ったり、鳥の羽ばたく瞬間をとらえることができます。
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シャッタースピードを遅くすると明るくなる
シャッタースピードが遅いメリット
- レンズから入る光量が多くなり暗い場所でもきれいな画質で明るく写る
- 肉眼では見えない被写体の動きを切り撮れる
シャッタースピードが遅いデメリット
- 三脚がないと手振れする
シャッタースピードが遅い場合の向いている撮影環境
- 夜景など比較的光量が少ない撮影環境下
シャッタースピードが遅いとレンズに入る光量が多くなり、明るくなるので比較的暗い場所での撮影に向いています。
快晴の日中など自然光が強く明るい場所でシャッタースピードを遅くすると、明るくなりすぎ白飛びしてしまいます。
このような明るい場所でもスローシャッターで撮影したい場合は、レンズに入る光量を減少させる「NDフィルター(減光フィルター)」を使います。
渓流や滝などの水の流れをスローシャッターで表現したいときにNDフィルターが活躍します。
またスローシャッターは夜景や車のライトの光跡、星空撮影に必ず必要となる設定です。
表現の幅がぐんと広がり撮影がますます楽しくなりますよ!
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シャッタースピードの設定方法と目安
シャッタースピードは「1/〇〇〇」と表示されている部分です。
この分母の「〇〇〇」の数字が大きいほど、シャッタースピードが速くなります。
慣れないうちはISO感度はカメラにおまかせ(AUTO)で撮影してみましょう。
シャッタースピードの扱いに慣れてきたら一番画質のいい「ISO感度100」を基準にし、自分で明るさを調節し撮影することをおすすめします。
静止画は「1/焦点距離」のシャッタースピードがあると手振れしない
基本的に静止画は 「1/焦点距離」のシャッタースピードがあると手振れしません。
下のレンズの場合、焦点距離は24mmのところに設定されているので、シャッタースピードは1/24秒あれば基本は手振れしません。(個人差によります)
焦点距離とは、レンズの中心部からイメージセンサーまでの距離のことです。レンズによって異なります。
レンズの側面に書いている数字が、そのレンズが可能な焦点距離です。
この場合「24mm~105mm」が使用可能な焦点距離で、広角は24mm・望遠は105mmが最大数値です。
動きのある被写体を手振れせず写す目安
シャッタースピードの目安 | |
歩く人 | 1/250以上 |
走る人 | 1/500以上 |
若く元気な走る犬 | 1/1000以上 |
飛んでいる鳥 | 1/2000以上 |
シャッタースピードの数値はあくまで目安です。そのときの撮影環境により変える必要があります。
日差しが強く雲のない快晴の真昼間だと、通常よりシャッタースピードを速くしないと明るすぎる場合があります。
またその逆でどんよりとした薄暗い曇りの場合、通常より遅くしないと暗すぎる場合もあります。
様々なシチュエーションでカメラを構えてみれば段々とコツを掴んできます。
スローシャッターで写す被写体別の目安
シャッタースピードの目安 | |
夜景 | 10秒~30秒 |
流れる滝 | 1/3秒~10秒以上 |
車のライトの光跡 | 20~30秒以上 |
星空 | 20秒~30秒 |
※シャッタースピードを遅くして撮影する場合は三脚が必要です。
シャッタースピードの数値はあくまで目安です。
スローシャッターの場合は特にシャッタースピードの長さによって、描写がガラッと変わります。
例えば水の流れを映す場合、1/6秒と10秒では同じ被写体・同じ構図でも印象が全く違います。
1/6秒の方は力強く流れる水の動きが表せますが、10秒になると穏やかな神秘的な水の動きが表現できます。
また星空撮影でも、20秒だと星を点に写すことができますが、1時間以上の超スローシャッターだと星の軌跡を撮影することができます。
このようにシャッタースピードをコントロールできるようになると、表現の幅がうんと広がるのでますますカメラが楽しくなります。
シャッタースピードの設定と目安について|撮影モードSのまとめ
シャッタースピードをコントロールできるようになると、カメラでしか捉えられないペットや子供の何気ない一瞬を記録に残せます。
また夜景の撮影で「暗すぎて撮れない!」「本当の景色はこんなんじゃなかったのに!」
というもやもやから解消されます。
ぜひシャッタースピード優先モードで練習して表現の幅を広げてください!
最後まで読んでくれてありがとうございました!少しでも参考になれば嬉しいです!
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