本来の「ホワイトバランス」の目的は「白色を白に写す」ためのバランスを調整する機能ですが、フィルター代わりに写真の色温度を調整することもできます。
ホワイトバランスの調整方法と色温度について知ると
- より見た目に近い写真
- クリエイティブな描写
を表現することができるようになります。
そこでこの記事では、こんなカメラ初心者の疑問を解決できれば幸いです。
- ホワイトバランスの調整方法
- 色温度ってなに?
- より見た目に近い写真が撮りたい
- オーバーでもいい。もっとドラマティックな写真が撮りたい
「実際に見た夕焼けがカメラで写したらしょぼく見える」
「オーバーでもいい。映える夜景を撮るにはどうしたらいいのだろう」
こんな思いも意外と簡単にできるようになります。
こんにちは!カメラが好きで記事を書いているYogon(よーごん)です!
ホワイトバランスとは?光の色合いを補正する
「ホワイトバランス」とは、白を白く写すための機能です。
どういうことかというと、
人間はどんな光の中でも脳が自動的に補正をしてくれて、白色は白色だと判断できる目を持っています。
一方でカメラは、人間の目ほど優秀ではありません。
オレンジ色の光の下で撮られた被写体は、白くてもオレンジ色に写ってしまいます。
そこで光の色の違いを教えてあげる(人間でいえば脳の役割みたいなもの)がホワイトバランスです。
上の写真を例にあげると、1枚目は肉眼で実際に見える色味ではありません。
室内のオレンジ色の電球の影響で実際よりオレンジ色に写っています。
このようにカメラの自動補正(オートホワイトバランス)では忠実に再現することができない場合があります。
このような場合に、ホワイトバランスを手動で調整すると「より見た目に近い色味」で仕上げることができます。
それでは「ホワイトバランス」の調整方法はどうすればいいのか?
見ていきましょう。
まずは4種類のホワイトバランスを知ればOK
ホワイトバランスの種類(プリセット)はたくさんあります。
とりあえず
- AWB(オート)
- 昼光(太陽光/晴天)
- 曇天(くもり)
- 蛍光灯(白色)
の4つをおさえておけばOKです。(※カメラによって表示が異なります)
余裕があれば
- 電球(白熱灯)
- 日陰
の2つも追加で使ってみてください。
ホワイトバランスの調整方法と色温度
日中で天気がいい日のホワイトバランスの基本は「昼光(太陽光/晴天)」です。
どれにするか悩むという場合は、とりあえず基本の「昼光(太陽光/晴天)」から初めてみてください。
AWB(オートホワイトバランス) | カメラが自動的に判断して補正してくれる |
昼光(太陽光/晴天) | 日中の天気がいい時の基本のホワイトバランス |
曇天(くもり) | 温かみのある暖色系(曇りの日に〇) |
蛍光灯(白色) | 青っぽいクールな寒色系 |
電球(白熱灯) | 蛍光灯(白色)よりも強い寒色系 |
日陰 | 曇天(くもり)よりも強い暖色系(日陰に〇) |
百聞は一見に如かずということで、実際にそれぞれ撮ってみました。
電球(白熱灯)< 蛍光灯(白色)< 昼光(太陽光/晴天)< 曇天(くもり)< 日陰
ホワイトバランスを変更することで写真の印象がガラッと変わりました。
この中で実際の色味により近く再現できているのは「AWB(オートホワイトバランス)」です。
クールに仕上げたいなら「蛍光灯」
温かみを表現したいなら「昼光(太陽光/晴天)」や「曇天(くもり)」
が扱いやすそうですね。
特に色を気にせず、シャッターを切ることに集中したい場合は「AWB(オートホワイトバランス)」がオススメです。
カメラが自動的に判断し、見た目に近い色温度に補正してくれます。
見た目に近い色温度にする方法
それではもし「オートホワイトバランス」で撮影したけど実際の見た目と違う場合、もっと再現性を上げたい場合はどうすればいいのでしょうか。
とっても簡単です。
初めにでてきた2枚の写真を例にあげてみます。
- 1枚目:オートホワイトバランス
- 2枚目:蛍光灯(白色)
実際よりオレンジ色(暖色)に写ったので、寒色の「蛍光灯(白色)」で写すとより見た目に近い色再現をすることができました。
このように見た目よりも「暖色」の場合は寒色の「蛍光灯(白色)」系で撮影
見た目より「寒色」の場合は暖色の「昼光(太陽光/晴天)」や「曇天(くもり)」系で撮影することでより見た目と近い色味に調整することができます。
シーン別|ホワイトバランスの調整
本来は見たままに再現するのがホワイトバランスの役割です。
しかしフィルター代わりに使用し、表現の幅を広げられるのがホワイトバランスの面白いところです。
シーン別にホワイトバランスを色々変更して撮ってみました。
ホワイトバランスを寒色系|クールな写真
- 夜景をクールに
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- 星空を宇宙っぽく
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- 滝を爽やかに
渓流や滝など、水を寒色系で撮影すると清水感が増します。また神聖な感じもしますね。
- 金属製の被写体をクールに
金属製の被写体や鉄骨の建物などを寒色系で撮影すると非現実的な1枚に仕上がります。
ホワイトバランスを暖色系|レトロな写真・温かみのある写真
- 夕焼けを焼けるようなオレンジに
夕焼けや日の出を昼光(太陽光/晴天)や曇天(くもり)で撮影するとオレンジ色を強調できます。
蛍光灯(白)で撮るとドラマティックな雰囲気に。
- 雰囲気をレトロに
木造の被写体を曇天(くもり)で撮影してみました。
温かみがでてレトロな感じになります。
- 線路に味わいを
- 農家の風景
農家の風景を曇天(くもり)で撮影することで温かみのある1枚に。
のんびりほのぼのとした印象になりました。
ホワイトバランス微調整
ホワイトバランスはプリセット(昼光(太陽光/晴天)など)も便利ですが、手動で微調整することもできます。
SONYの場合はプリセットの横にある右矢印をクリックすると赤や青、緑の正方形がでてきます。
ここの「オレンジ色の丸」を上下左右に動かすことで、ホワイトバランスを微調整できます。
どのイラストのホワイトバランスを使ってもイメージ通りにならない場合は、微調整してください。
ホワイトバランスを微調整して撮ってみた作例です。
ホワイトバランスをフィルター代わりに使って非現実的な世界を撮るのも面白いですね。
アーティスティックな世界観です!
RAW現像ソフトでホワイトバランスを調整できる
RAW現像ソフトを使うとホワイトバランスを撮影後に調整することもできます。
※画質の劣化なしにレタッチするにはデーターを「RAW」で撮影しておくことが前提です。
写真の記録方式「RAWとJPEG」についてはこちらの記事もどうぞ⇩
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ホワイトバランスの調整と色温度のまとめ
AWB(オートホワイトバランス) | カメラが自動的に判断して補正してくれる |
昼光(太陽光/晴天) | 日中の天気がいい時の基本のホワイトバランス |
曇天(くもり) | 温かみのある暖色系(曇りの日に〇) |
蛍光灯(白色) | 青っぽいクールな寒色系 |
電球(白熱灯) | 蛍光灯(白色)よりも強い寒色系 |
日陰 | 曇天(くもり)よりも強い暖色系(日陰に〇) |
電球(白熱灯)< 蛍光灯(白色)< 昼光(太陽光/晴天)< 曇天(くもり)< 日陰
本来の「ホワイトバランス」の目的は「白色を白に写す」ためのバランスを調整する機能ですが、フィルター代わりに写真の色温度を調整することもできます。
想像力が膨らみ表現の幅がぐっと広がるので撮影が楽しくなります。
ホワイトバランスを活用してイメージ通りの1枚に挑戦してみてください。
最後まで読んでくれてありがとうございました!少しでも参考になれば嬉しいです!
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