「星の軌跡を撮影するのって難しそう」
確かにスナップ写真などと比べるとひと手間かかりますが、そのぶん仕上がった時は感動ものです。
カメラ初心者でも星空の写真が撮れるようになると、星の軌跡は簡単にできます。
そこでこの記事では
- 星の軌跡を撮影する方法
- 星の軌跡を撮るのに便利なインターバル撮影とは?
- 星の軌跡を1枚に仕上げるための比較明合成について
- 星の軌跡を撮影する時の注意点
について、ミラーレス一眼カメラ初心者に向けてわかりやすく紹介します。
こんにちは!カメラが好きで記事を書いているYogon(よーごん)です!
⇩⇩こちらのソフトを使って星の軌跡を仕上げてます!「フォトプラン」がおすすめ!
星の軌跡を撮影するときのカメラの設定
星の軌跡を撮影する時のカメラの設定は、普通に星空を撮影するときと同じでOKです。
カメラの設定に迷ったらまずはこれで撮影してみてください。
F値(絞り) | F 2.8 |
シャッタースピード | 30秒 |
ISO感度 | ISO3200 |
※月あかりのない郊外の真っ暗な環境での適正露出(適正な明るさ)
レンズの開放(最小)F値が4.0の場合はこちらを目安にしてください。
- F値(絞り):F4.0
- シャッタースピード:30秒
- ISO感度:ISO6400
星空の撮影方法についてこちらに詳しく書いています⇩
星空(天の川)の撮影は難易度が高そうに感じますよね。 しかしちょっとしたコツとカメラの設定を知るだけで、初めての星空撮影でも意外と簡単に撮影できます。 友人が撮った初めての星空写真はこんな感じです。 思わず「うわ[…]
星の軌跡が撮れるインターバル撮影とは?
インターバル撮影とは
- 撮影枚数
- 撮影時間
- 撮影間隔
をあらかじめ設定しシャッターを切ると、あとはカメラが希望枚数(時間)まで自動で撮影を繰り返してくれる機能です。
シャッタースピードやF値、ISO感度などは星を点に撮影するときと同じ設定でOKです。
あとすることといえば、カメラを動かさないように気を付けるのと、ゴロゴロ星空を眺めるだけです。
カメラの設定の目安はこちら
それでは一つずつ見ていきましょう!
撮影枚数|最低でも100枚
星の軌跡を撮る場合、最低でも100枚は必要です。
夜空の暗さ(星が見える多さ)にもよるので絶対に何枚とは断言できませんが、多めに撮っておくと後々融通が利きます。
撮影後にRAW現像ソフトで、100枚の星空写真の明るい部分だけを重ね合わせ(比較明合成)1枚に仕上げます。
星は常に少しずつ動いているので、撮り続けた時間の軌跡を描くことができます。
比較明合成のメリットは
「車のライトや飛行機が写り込んだり、一時的に雲に覆われた!」
という場合にその部分だけ除外できるところです。
(※除外しすぎると線が途切れ途切れになり綺麗な軌跡を描くことができません)
多めに撮っておくことで、いい時間帯だけをピックアップして星の軌跡に仕上げることができます。
そう考えると 300枚 撮っておくとそれなりに安心です。
撮影時間|1時間以上が目安
シャッタースピード30秒を1時間撮影すると、約120枚撮影することができます。
星の軌跡を長くしたい場合は120枚では足りない場合もあります。
星の数が少ない場合は2時間で約240枚、3時間で約360枚と撮影時間を長くします。
撮影時間を長くすればするほど、後で融通が効きやすくまた、星の軌跡も長くなり見栄えが美しいです。
最低ラインは1時間。
3時間回しておけばそれなりに安心かなって感じです。
撮影間隔|1秒(できるだけ短く)
星空の軌跡を撮影する場合は「撮影間隔はできるだけ短くする」ことが大切です。
星は常に動いているので、撮影間隔が長くなればなるほどと軌跡が途切れてしまします。
よって撮影間隔は一番短い1秒に設定します。
比較明合成で星の軌跡を1枚に仕上げる
比較明合成はとっても簡単です!
インターバル撮影で撮った複数枚の星空の写真をPhotoshopで比較明合成し、1枚の星の軌跡に仕上げます。
車のライトや飛行機の光跡、突然雲で覆われた時間帯は除外し、いい時間帯の写真だけピックアップします。
ここで気を付けたいのは
- できるだけ連続した写真をピックアップする
ことです。
途中で何枚も抜いてしまうと、星の軌跡がとぎれとぎれになってしまい、綺麗な線ができません。
とはいっても光害や雲で覆われた時間帯を使うわけにはいかないので悩ましいところです。
やはり多めに撮っておいて損はないですね。
(※カメラ内で比較明合成できるライブコンポジットがある機種もあります。)
イメージとしてはこんな感じです⇩
これと同じ構図で撮った180枚の写真を比較明合成すると。。。
×180枚を比較明合成
⇩⇩⇩
比較明合成の仕方についてはこちらの記事に詳しく書いています⇩
「どうしたら、あんな迫力のある幻想的な一枚を撮影できるんだろう?」 と思った事はないでしょうか? Adobe Photoshop(アドビフォトショップ)で花火やホタル、星の軌跡を簡単に比較明合成し、仕上げることがで[…]
⇩こちらのPhotoshopで星の軌跡に仕上げてます
星の軌道を線や星ぐるぐるに
どのような星の軌跡に仕上げるかあらかじめ把握しておくのも大切です。
よく見るのが「流れるような星の軌跡写真」と「星の軌跡が円を描くぐるぐる写真」です。
星ぐるぐるを撮影する場合は
- 北半球なら真北の方角
になります。
日本から撮影する場合は北半球になるので、北極星を中心に星がぐるぐる回ります。
南半球なら真南の方角ですね。
星ぐるぐるではなく、流れるように線に撮影したい場合は北以外の方角でOKです。
星の軌跡を撮影する時の注意点
天の川が出ている方角は注意が必要
天の川の方角で撮影し181枚の写真を比較明合成してみました。
天の川は星の数が多すぎ、比較明合成をすると天の川の軌跡が白くなってしまいます。
比較明合成する枚数が多くなればなるほど強調されるので注意が必要です。
星の軌跡を撮影する場合は、できたら天の川が出ていない方角がおすすめです。
天の川の方角や時間帯について詳しくはこちら⇩
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月が出ている方角は避ける
星空撮影で一番おすすめの日は新月です。
月が出ている場合は月が沈むのを待つか、月が出ていない方角が鉄則です。
比較明合成をすると月も一緒に合成されてしまいます。
なにかが爆発したみたいに写ってしまうので月が出ている方角は避けた方が無難です。
飛行場の近くは避ける
飛行機の光跡は結構厄介です。
飛行機が飛んでいない夜空を見つけるのは難しいかもしれませんが、飛行場の近くは避けた方が無難です。
飛行機が写っている写真を除外して比較明合成をしたこともありますが、星の軌跡が途切れ途切れになってしまい、綺麗な線になりません。
撮影場所の事前チェックは大切です。
星の軌跡|インターバル撮影のまとめ
カメラの設定は星空撮影時と同じです。
- シャッタースピード:30秒
- 絞り(F値):F2.8
- ISO感度:ISO3200
インターバル撮影で希望の撮影枚数(時間)まで繰り返しシャッターを切るよう設定します。
- 撮影枚数:100枚以上
- 撮影時間:1時間以上
- 撮影間隔:1秒(なるべく短く)
あとはPhotoshopで複数枚の写真を比較明合成し、星の軌跡写真を仕上げます。
⇩Photoshop
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